看護師がこれから取得したい資格!スキルアップで日々の業務にやりがいを。【後編】

query_builder 2022/03/31
コラム
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スキルアップを目指す看護師が取るべきプラスになる資格をご紹介。日々の業務にやりがいを感じないや同じことの繰り返しに満足できない。もっとやりがいのあることをできるようになるためにの資格をまとめました。

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看護職で資格を取得するメリット

資格を取得するメリットは前編にまとめておりますので、そちらをご確認ください。

看護師がこれから取得したい資格!スキルアップで日々の業務にやりがいを。【前編】

今回も引き続き看護師のスキルアップに役立つ資格をご紹介します。


専門看護師(*)

専門看護師とは、特定の専門看護分野で水準の高い看護を効率よく提供するための知識と技術を深め、複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、患者の家族に対して看護ケアを効率よく発揮できる看護師のことです。日本看護協会によると、「患者・家族に起きている問題を総合的に捉えて判断する力と広い視野を持って、専門看護分野の専門性を発揮しながら専門看護師の6つの役割「実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究」を果たし、施設全体や地域の看護の質の向上に努めます。」

*専門看護師は日本看護協会の認定資格です。


専門看護師の特徴 

専門看護師は、身につけた専門知識を発揮しながら、医療現場の医療スタッフと連携して、チーム医療の質の向上を行います。専門看護師の特徴として、2点あります。

①看護問題を持つ患者だけではなく、その家族・集団までケアの対象となります。

②地域と連携して患者のサポートを行います。

2022年2月現在、特定されている分野は14分野となります。特定分野については後述します。


専門看護師に求められる6つの役割 

専門看護師の役割は、「実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究」の6つになります。

患者や家族だけではなく、医療施設・介護施設また、地域全体の看護の質を向上させることが求められます。

[実 践]

個人、家族及び集団に対して卓越した看護を実践する。

[相 談]

看護者を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う。

[調 整]

必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う。

[倫理調整]

個人、家族及び集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決を図る。

[教 育]

看護者に対しケアを向上させるため教育的役割を果たす。

[研 究]

専門知識及び技術の向上並びに開発を図るために実践の場における研究活動を行う。


専門看護師になるには

1.日本国の看護師免許を持っていること。

2.看護系大学院修士課程修了者で、日本看護協系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準の所定の単位(総計26単位または38単位)を取得していること。

3.実務研修が通算5年以上あり、うち3年間以上が専門看護分野の実務研修であること。

4.専門看護師認定審査に合格すること。


専門看護師を取得後も5年ごとにレベル保持確認のための更新審査を受ける必要があります。


認定審査について 

認定審査は毎年1回行われています。認定審査に合格し、登録手続きをした方を認定看護管理者として認定しています。資格の有効期間は5年間です。

1.書類審査

2.筆記試験(論述式)
筆記試験には事例問題と総合問題があり、時間は120分です。
試験会場は各都道府県に1か所設けられています。
受験費用は51,700円(税込)


審査の申し込み方法は、3つの手続きをすべて行う必要があります。

1.WEB申請『資格認定制度 審査・申請システム』

2.審査料振込

3.書類提出(オンラインと郵送どちらも必要)


試験内容 

筆記試験は論述式で、事例問題100点と総合問題100点になります。試験時間は120分になります。

出題範囲は専門看護師教育課程の全科目になります。


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専門看護分野一覧 (日本看護協会 専門看護分野一覧より引用)

がん看護 

がん患者の身体的・精神的な苦痛を理解し、患者やその家族に対してQOL(生活の質)の視点に立った水準の高い看護を提供する。


精神看護 

精神疾患患者に対して水準の高い看護を提供する。また、一般病院でも心のケアを行う「リエゾン精神看護」の役割を提供する。


地域看護 

産業保健、学校保健、保健行政、在宅ケアのいずれかの領域において水準の高い看護を提供し、地域の保健医療福祉の発展に貢献する。


老人看護 

高齢者が入院・入所・利用する施設において、認知症や嚥下障害などをはじめとする複雑な健康問題を持つ高齢者のQOLを向上させるために水準の高い看護を提供する。


小児看護 

子どもたちが健やかに成長・発達していけるように療養生活を支援し、他の医療スタッフと連携して水準の高い看護を提供する。


母性看護 

周産期の母子および家族への支援、女性のライフサイクル全般にわたる健康への援助等、水準の高い看護ケアを提供する。


慢性疾患看護 

生活習慣病の予防や、慢性的な心身の不調とともに生きる人々に対する慢性疾患の管理、健康増進、療養支援などに関する水準の高い看護を行う。


急性・重症患者看護 

緊急度や重症度の高い患者に対して集中的な看護を提供し、患者本人とその家族の支援、医療スタッフ間の調整などを行い、最善の医療が提供されるよう支援する。


感染症看護 

施設や地域における個人や集団の感染予防と発生時の適切な対策に従事するとともに感染症の患者に対して水準の高い看護を提供する。


家族支援 

患者の回復を促進するために家族を支援する。患者を含む家族本来のセルフケア機能を高め、主体的に問題解決できるよう身体的、精神的、社会的に支援し、水準の高い看護を提供する。


在宅看護 

在宅で療養する対象者及びその家族が、個々の生活の場で日常生活を送りながら在宅療養を続けることを支援する。また、在宅看護における新たなケアシステムの構築や既存のケアサービスの連携促進を図り、水準の高い看護を提供する。


遺伝看護 

対象者の遺伝的課題を見極め、診断・予防・治療に伴う意思決定支援とQOL向上を目指した生涯にわたる療養生活支援を行い、世代を超えて必要な医療・ケアを受けることができる体制の構築とゲノム医療の発展に貢献する。


災害看護 

災害の特性をふまえ、限られた人的・物的資源の中でメンタルヘルスを含む適切な看護を提供する。平時から多職種や行政等と連携・協働し、減災・防災体制の構築と災害看護の発展に貢献する。


放射線看護 

放射線がもたらす身体、心理社会的影響の特性をふまえ、放射線事故・災害における平時からの体制構築と健康課題を有する対象へ長期的な看護を提供する。また、放射線診療を受ける対象者とその家族へ水準の高い看護を提供するとともに、職業被ばく低減の方策等、施設における体制を構築する。